保証債務を免れるには

たとえば亡くなった父親が、友人が銀行から1000万円の借り入れを行う際に連帯保証人になっていたとします。

 

この場合、残された法定相続人が単純承認をすれば、共同相続人全員が法定相続分にしたがって被相続人の債務を分割承継することになります。

 

したがって、特定の相続人が債権者から全額返済を求められた場合に、それを拒否することはできませんが、主債務者及び他の連帯保証人に対する求償権を持つことになります。

 

もしも、この債務を相続したくないと考えるのであれば、相続人としての権利そのものを放棄する相続放棄の手続きを取る方法だけでなく、保証契約を合意解除するという方法を選択することもできます。

 

連帯保証人の相続人は、保証人の地位そのものを相続したことになりますので、契約の原則にのっとって契約を解除することが可能になります。

 

もちろん債権者の同意が必須になりますが、契約の合意解除によって保証債務を免れることができれば、全ての相続財産に対する権利を放棄する必要がなくなるので非常に有利です。

 

債権者との話し合いの中で、連帯債務者に対し債務の一部の履行を契約解除の条件として提示されるケースがよくあります。

 

ある程度まとまった金額を支払うことになる場合が多いので、一見不利に感じられてしまいますが、相続放棄によって全ての相続権を失ってしまうことに比べれば、有利になる可能性が高いです。